洞窟の中には沢山の仏像が鎮座していた。鎮座していたというのは正確な表現ではないかもしれない。表現は悪いが、がらくた市のように仏像が散乱していたのだった。それでも、一応は静寂の中に仏像たちは鎮座している。
気がかりなのは、この洞窟が観光名所になりつつあることだった。そういう僕も、わざわざルアンパバーンの町からボートに乗ってここまでやって来た。大勢の観光客がやって来たら、この静寂は破られてしまうに違いない。その結果、仏像たちは瞑想出来なくなってしまうのではないかと心配になってしまう。まあ、余計な心配かもしれないけれど。そんな僕の心配をよそに、ふたつの仏像はじっとメコン川を眺めているような格好をしていた。
2008年3月 ラオス 静物 | |
仏像 洞窟 ルアンパバーン シルエット |
No
1449
撮影年月
2008年1月
投稿日
2008年03月03日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
ルアンパバーン / ラオス
ジャンル
静物写真
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM