タイのバンコクにあるパーククローン花市場で撮影。
市場の縁を散策した後は、再び市場の中へと戻った。足を踏み入れた通路は薄暗い。両脇には八百屋が並んでいた。どのお店にも沢山の籠が並べられている。そして、どの籠にも野菜がぎっしりと入っている。キャベツもあれば、白菜も売られているのが見える。売り物の野菜がこれだけ沢山陳列されているのに比べると、歩いている客の姿はとても少ない。買い物客がわんさかとやって来るのはこれからなのかも知れないとは言え、通路にはポツンポツンとしか買い物客の姿がなかった。この程度の客しかこないと、大量の野菜が売れ残ってしまうのではないかと心配になってしまう。
そんな八百屋のひとつに中年の女性が立っていた。手には大きなビニール袋を抱えている。もう既に結構な量の野菜を買っているのだけれど、さらにこの八百屋で何かを買うつもりらしい。女性は口を窄めながら、店員と何やら親しげに会話を交わしている。どうやら女性はこの八百屋とは顔馴染みのようだった。