ラックムアンのお堂はそれほど混雑してはいなかった。それでも、次から次へと参拝客はやって来る。見たところ、このお堂が空っぽになることは無さそうだ。お堂の中に入ってきた参拝客達は静かに、そして真剣にお参りしている。この写真に写っている喪服の女性も手を合わせて真剣にお参りしていた。ここに祀られている町の守護神には願い事を叶える力があると信じられているので、ここに来る人の殆どは願掛けに訪れるようだ。
よくよく考えてみると、ちょっと不思議なことに気が付くだろう。町の守護神というものは仏教には馴染みのない神様だ。それなのに多くの仏教徒の信仰を集めている。つまり、仏教徒が異教の神に願い事を託しているということだ。もっとも、願い事を依頼する方からしてみたら、願いが叶うのか、叶わないのかが一番大事なポイントで、叶えてくれる神様が仏教の神様なのか異教の神なのかはどうでもいいことに違いない。欲を捨てろととか、殺生するなとか厳しいことを言う人よりも、黙って願いを叶えてくれる人の方がとっつきやすいに決まっている。
2018年5月 人びと タイ | |
バンコク 祈る 参拝客 |
No
10564
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年05月16日
更新日
2024年02月16日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA