バンコクにあるワット・ポーのお堂の中央には大きな涅槃仏が横たわっていて、参拝客はその周囲を歩けるようになっている。涅槃仏は周りを歩く参拝客に隅々まで見られているのだ。足の裏だって見られる。でも、涅槃仏は動じることはない。静かに寝転がっているだけだ。もう長いこと見られ続けてきたので慣れてしまっているに違いない。
お堂の壁に沿って、幾つもの壺が置かれていた。ちゃんと数えたわけではないけれど、どうやら108つあるようだ。煩悩の数だ。この壺に小銭を入れていくとことで煩悩に悩まされなくなるのだという。多くの参拝客が小銭を手にして壺に入れている。写真の女性もそのひとりだった。
ひねくれたことを言うと、壺に小銭を入れるだけで煩悩がなくなるのであれば世の中から嫉妬や妬みはあっという間に消滅してしまって、「嫉妬」や「妬み」という言葉さえ無くなってしまうだろう。個人的には、ここの住職はうまくやっという印象を受けてしまう。なにせ、拝観料以外にも収入を見つけたのだから。
タイの首都バンコクの中心部にある仏教寺院。ワットプラケオおよび王宮の北側に位置する。1788年、ラーマ1世により建立。本堂には長さ46メートル、高さ15メートルの巨大な寝釈迦仏があることで有名。周囲に歴代の王の遺骨を納めた仏塔がある。
No
11330
撮影年月
2019年9月
投稿日
2019年12月20日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA
モノクロの写真を108枚掲載。もちろんKINDLE UNLIMITEDでも読めます。