影の中に札幌市時計台の時計盤が浮かんでいた

札幌市時計台
札幌市時計台
似たような写真

観光名所を訪れて、がっかりしてしまうことがある。事前に読んだガイドブックによく書かれすぎているせいのときもあるし、実物よりもキレイに撮られた写真のせいのときもある。いずれにしても想像していたよりもすごくなかったということ。いわゆる「がっかり観光地」だ。

僕も旅をした中で、期待していたのにすごくなかった観光地をいくつも訪れている。僕の中で「がっかり観光地」の筆頭はハマダーンのライオンだ。ハマダーンはイランのハマダーン州の州都で、かつてメディア王国の首都エクバタナだったところ。世界最古の都市のひとつに数えられるこの町には、アケメネス朝のものともパルティアのものとも、またアレクサンドロス大王が親友ヘファイスティオンの思い出に作らせたものとも言われるライオンの石像があって、このがっかり度合いはかなり高い。ガイドブックに記載されるくらいの観光の目玉で、歴史的な価値も高いはずの石像はかなり風化していて、素人にはライオンなのかどうかもよくわからない石の塊なのだ。

日本国内でがっかりした観光地を挙げるとしたら、札幌の時計台が最有力だ。ガイドブックで目にする写真はどれも上手に撮られていて、周囲がビルに囲まれていることも、それほど大きいものでないこともうまく隠蔽されている。そんな時計台を上手に撮りたいと、試行錯誤した結果が上の写真だ。不都合な事実をうまく隠蔽できたと思うけれど、どうだろう。

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2024年3月 建築 北海道
時計 札幌

PHOTO DATA

No

12569

撮影年月

2023年6月

投稿日

2024年03月05日

撮影場所

札幌 / 北海道

ジャンル

建築写真

カメラ

SONY ALPHA 7R V

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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