円山公園駅から北海道神宮に最短距離で向かうと、どうしても表参道を通らない。脇参道というか、幅の広い表参道と比べると幅が狭く木々が鬱蒼と茂るハイキングコースのような細い参道を通ってしまう。そのほうがずっと近いと思うのは僕だけではないようで、このハイキングコースを大勢の参拝客がゾロゾロ歩いている。そのせいで社殿からまっすぐに伸びる立派な参道はちょっと寂しそう。大きな第二鳥居の前に立ち止まってお辞儀する人もほとんどいない。
表参道を通る人が少ないのに同情してしまいそうになるけれど、実際に歩いてみると表参道より脇参道の方が面白いのだからどうしようもない。表参道がまっすぐに社殿に向かうだけなのに対し、くねくねと伸びる脇参道の途中に建つ末社は東京からやってきた旅行者の興味をそそる。円山公園口鳥居を抜けてほどなくして現れる3つの神社は関東辺りでは見かけないタイプの神社で、思わず寄り道したくなるのだ。
最初に現れる開拓神社は、その名が示す通り北海道開拓功労者を祀っている。次の鉱霊神社は北海道鉱業会殉職者を祀り、最後に登場する穂多木神社は北海道拓殖銀行の物故者を祀っている。どの神社も北海道特有の御祭神で、おそらく北海道以外で祀られていないだろう。北海道が近代になってから本格的に開拓されたことがよく分かる神社なのだ。
2024年3月 北海道 町角 | |
参道 神社 日溜り 傘 |
No
12570
撮影年月
2023年6月
投稿日
2024年03月09日
更新日
2024年07月05日
撮影場所
札幌 / 北海道
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF