タプコル公園は青空の下で碁を打っている人で賑わっていた

公園で碁を打つふたりの男
タプコル公園で碁を打つ人びと

ソウル中心部にあるビル群の隙間に、こぢんまりとしたタプコル公園がひっそりと佇んでいる。ここは李氏朝鮮時代には円覚寺という大寺院だった場所だ。今でも園内には、その当時の名残である見事な国宝の十層石塔が残されている。また、ここは日本統治時代に朝鮮独立を叫んだ三・一運動が始まった、歴史の転換点ともなった由緒ある土地らしい。境内には当時の運動を記念するブロンズのレリーフが飾られており、物々しい過去の記憶を伝えている。

ここは物々しい過去の記憶を伝える由緒ある公園なのだが、現在の園内はのんびりとした空気に満ちている。歴史の重々しさとはおよそ不釣り合いである。特に目を引くのは、あちこちのベンチに陣取って、青空の下で熱心に囲碁に興じている老人たちの姿だ。韓国では囲碁のことを「バドゥク」と呼び、古くから大衆に深く親しまれてきた。かつては高官たちの高尚な嗜みだったものが、いつの間にかこうして市井の隠居たちの最高の暇つぶしへと変貌を遂げたらしい。誰も彼もが他人の目など一向に気にせず、碁盤の上に白黒の石を並べることに全神経を集中させている。

その全神経を集中させている老人たちの群れの中に、ジャージ姿の男とスーツ姿の男がベンチを挟んで向かい合っていた。彼らはまるですべての財産でも賭けているかのような険しい顔だ。真剣に次の手の一石を案じている。そのすぐ脇には、白い帽子をかぶった老人が突っ立っている。杖に両手を乗せていた。彼はまるで自分が打っているかのように、勝負の行く末を熱心に見守っていた。日本の公園でも将棋を指すおじさんはたまに見かけるが、これほど大勢が囲碁のために集結する光景にはお目にかかれない。隣国の凄まじい囲碁熱をまざまざと見せつけられた気がした。

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ENGLISH
2008年10月 人びと 韓国
ベンチ 背広 帽子 ゲーム 囲碁 縁のある帽子 公園 ソウル

PHOTO DATA

No

2077

撮影年月

2008年6月

投稿日

2008年10月07日

更新日

2026年06月16日

撮影場所

ソウル / 韓国

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

CANON EOS 1V

レンズ

EF85MM F1.2L II USM

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