タイのバンコクで撮影。
ビニールの屋根が出ている道路脇にワゴンが置かれていた。屋台だ。数本の瓶と多くの缶詰がワゴンの上に見える。特に缶詰は壁を作るかのように高く積まれていた。置かれている缶詰には二種類あるようだ。そのひとつは赤と白に塗り分けられている。傍目にはアンディ・ウォーホルが題材にしたキャンベルのスープ缶のようだ。でも、ここは年間平均気温が29度にもなる南国の町だ。どんなに美味しいとしても、汗だくにある道端で熱々のスープを飲みたいと思う人は少ないだろう。そう考えると、ここで売られているのはスープではないはずだ。
近づいてよく見てみると、この屋台が売っているのはアイスのミルクティーだった。キャンベルのスープ缶と紛らわしい配色の缶は、カーネーションという会社の缶入り牛乳で、山積みになっている缶の横に見える瓶はシロップだった。ここのミルクティーはかなり甘いもののようだ。ここだけでなく、南国で売られている飲み物には甘いものが多い。暑さには甘いものが効くのかも知れない。