しばらく歩いていると、漢方の薬局の前にやって来た。グーグルマップの評価を見ると結構高い。僕は重い扉を開けて中へと入ることにした。
内装は上品な感じに統一されていて、マンダリンカラーの制服を纏った店員たちが働いている。その雰囲気は高級店のそれだった。このお店の歴史が日本統治時代から営業しているような長いものなのかは分からない。でも、その雰囲気は長い歴史があるような素振りを見せていた。
写真の眼鏡を掛けていた男はその薬局で働いていたひとりだ。男の前のカウンターの上には幾つかの種類の漢方が置かれている。そして、男は小さな秤を手にして、真剣な顔で漢方を計っていた。ちょうど漢方の調剤をしているところだった。男の後ろの棚には、金属の容器がびっしりと並べられている。これだけの種類の漢方を患者の体調に合わせて調合するのだろう。
幸か不幸か、今のところ僕には体の不調がどこにもない。仕方が無いので、僕は漢方で作られた歯磨き粉を数本を購入してお店を後にしたのだった。
No
11263
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月02日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
RICOH GR III