ジャカルタの住宅街を歩いていると、男の子がまるで通せんぼするかのように立ちはだかった。立ちはだかった割には、男の子が向けてくる視線は鋭いものではない。垂れ下がった瞳をしていて、なんだか僕の方が男の子の進路を邪魔しているかのように思えてくる表情だった。カメラを向けても、男の子は表情を変えることなく、手に持っていた棒を顔に当てながら、ぼんやりとした視線を投げかけ続けている。シャッターを切りながら、僕は早くどいてよ、と懇願されているような気がしてきた。
ジャカルタの住宅街では子どもたちの姿を見かけることはそれほど珍しいこどではない。路上で遊んでいる子どもたちがそこそこいる。でも、もっと子どもたちの姿はいるものだと思っていた僕にしてみれば物足りない。思っていたよりも子どもたちと遭遇しないのだ。
インドネシアは若い国だ。2億5千万人ほどいる国民の大体4人にひとりが15歳以下だというから、15歳以下の人口だけで7,000万人くらいいるのだ。その割には路上で遊んでいる子どもたちが少ないような気がする。もっとも、子どもいう子ども全員が路上で遊んでいるとは限らない。家の中でテレビゲームに興じているような子ども結構いるのかもしれない。
2020年10月 インドネシア 人びと | |
男の子 垂れ目 顔 ジャカルタ 杖 |
No
11689
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年10月05日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF