中庭に足を踏み入れると、美しく青いモスクが見えた。丸い屋根は抜けるような青で、外壁も青を基調としたタイルで装飾されている。このモスクはレギスタン広場にあるティリャー・コリー・マドラサの一部だ。マドラサとはイスラムの神学校のこと。このような美しいところで勉学に励めば、通常の学校で学ぶより神に近づきやすいのかもしれない。
サマルカンドはティムール帝国の都だったところ。ティムール帝国が崩壊したのは1507年のことだけれど、今でもこの町は「青の都市」と呼ばれるくらい青で彩色された往時の建造物が残っていて、ユネスコの世界遺産に指定されている。ちなみにティムール帝国が崩壊したといってもティムールの家系が途絶えてしまった訳ではない。末裔のひとりであるバーブルが中央アジアから南下してインドでムガル帝国を建国する。ムガルとはモンゴルを意味するペルシア語が転訛したものと聞くと、今まで遠く離れて別々の存在であったモンゴルとインドが急接近したような気がしてくるから不思議だ。
2005年11月 建築 ウズベキスタン | |
青 青空 モスク サマルカンド 世界遺産 |
No
235
撮影年月
2000年9月
投稿日
2005年11月12日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
サマルカンド / ウズベキスタン
ジャンル
建築写真
カメラ
CANON EOS KISS