シャーヒズィンダ廟群は11世紀から19世紀までの間に連綿と作られた廟群だ。シャーヒズィンダとは「生ける王」を意味するのだという。その意味とは裏腹に小径の両脇には廟が立ち並んでいる。写真の建物もその中の廟に付属していたものだ。イスラム建築なので、側面にはアラビア語で何か書かれている。
伝承によれば、イスラム教の開祖であるムハンマドのいとこであるクサム・イブン・アッバースがこの地を訪れた際に暗殺されてしまったのだという。彼は斬首されてしまったのだが、切れらた首を抱えて深い井戸の中に消えていったのだそうだ。そして、今でも生きていると信じられている。それが「生ける王」という呼ばれる所以なのだ。なんとも薄気味悪い話だ。怖くて井戸の底を覗けなくなってしまう。お岩さんとがまた違った怖さだ。
でも、そんな気味の悪さとはどこ吹く風で建造物に施されている装飾は見事で、あまり古いもののようには見えない。なんでもサマルカンド生まれの英雄であるティムール生誕660周年であった1997年に歴史的な建造物は大修繕を行っているため、思いの外新しくも見えてしまうようだ。
2005年9月 建築 ウズベキスタン | |
青 モスク 屋根 サマルカンド 世界遺産 |
No
191
撮影年月
2000年9月
投稿日
2005年09月29日
更新日
2024年01月08日
撮影場所
サマルカンド / ウズベキスタン
ジャンル
建築写真
カメラ
CANON EOS KISS