バンコクのサンペーン市場は賑わっている。通りは買い物客でいっぱいで、行商人も買い物客に混じって人混みの中を移動している。ここで見かける行商人は果物を売っている人が多い。買い物をしていて小腹が空いた時に、買い求めやすいからだろう。
写真の女性もワゴンを押しながらサンペーン市場を売り歩いていた行商人だ。ワゴンにはグアバと思われる果物と得体の知れないディップの入った容器が載っている。グアバに付けるディップなのだろう。タイには果物にディップを付けて食べる習慣がある。
日本では果物に何かを付けるというと、スイカに塩を振りかけることくらいしか思いつかないけれど、タイでは選択肢が多い。プリックグルアと呼ばれる塩を付けたり、ガピワーンヘーングという干しエビのペーストを付けたり、ナムプラーワーンという砂糖にエビ粉末や生唐辛子、玉ねぎスライスをいれたものを付けたりとディップの種類も豊富だ。
一見すると、果物にディップを付けると果物の甘さが台無しになってしまいそうな気がするけれど、果物豊富なタイにある習慣なのだから、甘みをより引き出すための工夫なのだろう。そんなことを考えながら、行商人の女性にカメラを向けたら、苦笑いをした顔が返ってきた。
2020年1月 人びと タイ | |
エプロン バンコク 果物 行商人 ワゴン |
No
11352
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年01月10日
更新日
2023年09月15日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
RICOH GR III