人混みの向こうで周庭さんが意志の強そうな視線を投げかけていた

藤原新也が撮影した周庭
藤原新也が撮影した周庭
似たような写真

世田谷美術館は混んでいた。一般的に、絵画作品の展覧会に比べて、写真作品の展覧会を訪れる人が少ないイメージを持っているけれど、それは作家の知名度によるのだろう。世の中では画家のほうが写真家よりも有名な人が多いのだ。そのような中、この日に展覧会が模様されていた写真家・藤原新也の知名度はそこらの画家よりも高い。何冊もの本を出版しているのは伊達ではないのだ。

藤原新也といえば、インドを始めとする南アジアを放浪する写真家の印象があるが、この展覧会で展示されていたのはインドで撮影した写真ばかりではなかった。中国やアメリカを含む他の国でも撮影した写真も多数あり、また日本で撮影された写真もあった。特に、彼自身の父親を撮影した写真は展覧会のハイライトと言えるほど印象的だった。芸能人の写真や旅先で撮影した写真は、写真に写るものを写真家がコントロールしているように見えるが、家族を写す場合、写真家と被写体との関係が絡み合ってしまうため、コントロールが難しい。その結果、私写真なるものが出来上がる。しかし藤原新也の写した父親の写真は、しっかりとコントロールされているように感じられた。

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ENGLISH
2023年4月 人びと 東京
視線 砧公園 ロングヘア 博物館・美術館 若い女性

PHOTO DATA

No

12479

撮影年月

2023年1月

投稿日

2023年04月15日

更新日

2023年08月08日

撮影場所

砧公園 / 東京

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS BATIS 1.8/85

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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