迪化街の近くにある大稻埕慈聖宮という道教寺院が人気なのは、媽祖という台湾で篤い信仰を集める航海・漁業の守護神が祀られているだけでなないと思う。確かに媽祖は横浜中華街にある寺院にも祀られているくらい信仰を集める神様だ。でも大稻埕慈聖宮に多くの人がやってくる本当の理由は軒を連ねる屋台なのだと睨んでいる。寺院の前に伸びる通りに幾つも屋台が並んでいるだけでなく、廟前の中庭にもテーブルが置かれていて、大勢の人が食事を楽しんでいる。
ここは単に数多くのお店が並んでいるだけではない。食通を唸らせるようなお店もある。台湾の詩人である焦桐が書いたエッセーに登場するようなお店もあるのだ。「味の台湾」にはここにある屋台で出てくる「排骨湯(豚スペアリブのスープ)」が美味しいと書かれている。著者いわく、ここは「うまいものが高い密度で集まっている」路地だそうだ。神様からのご利益がいただけるだけでなく、美味しいものまで食べられるなんて、ここは天国のような寺院なのだ。人気があるのも納得だ。
2024年9月 町角 台湾 | |
食べ物の屋台 ロングヘア 台北 寺院 |
No
12651
撮影年月
2024年3月
投稿日
2024年09月18日
更新日
2024年09月19日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF