市場の屋根の下には高床式の小さなお店が並んでいた。高床の下は倉庫として使われているようだ。そして高床式の小さな四角い物体が並んでいる様子はまるで箱が碁盤の目状に置かれているかのように見える。その箱ひとつひとつがお店になっているのだった。店主たちは靴を脱いでお店に上がり、そこで商売をしている。
市場の雰囲気はのんびりとしていた。開いているお店がほとんどだけれど、忙しい時間ではないようで皆ゆったりと時間を過ごしている。とあるお店の前を通りかかると、ロンジーを穿いた男が高床に腰掛けていた。男の後ろの棚には商品がズラッと並べられている。この男もすっかり市場ののんびりした雰囲気に飲み込まれてしまっているようで、お店は開店していると思われるものの、男は壁一面の棚に寄りかかりながら寝ていた。客が来たら慌てて起きて対応することになるのだろう。
男は忙しい時間を終えたから寝ているのか、これからやってくる忙しい時間に備えて寝ているのかは分からない。いずれにしても、男は穏やかな顔で寝息をたてていた。
No
10888
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年02月06日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA