さっき訪れていた茶行とは別の茶行へとまたやって来た。台北のこの辺りには茶行が固まって営業している。なんでもこの辺りはかつて茶葉の問屋街であったらしく、近くには朝陽茶葉公園なんていう茶葉と名前の付いた公園まである。そのため今でも営業している茶行が多く、茶行をいくつも巡るには格好のエリアになっているのだ。
一口に茶行といっても、その雰囲気は店それぞれだ。倉庫のような所に茶葉を保管する大きな缶が乱雑に置かれているお店もあれば、接客用のスペースがきちんと設けられて高級感を出しているお店もある。このお店はどちらかというと後者だった。
店の奥には接客用のスペースが設けられていて、立派なテーブルが置かれていた。僕は店に入るやいなやそこに通された。そして、片言の日本語ができる茶行の主人が試飲するためのお茶を入れてくれる。主人は特にやることがなくて暇だったのかも知れない。お茶に関するとりとめのないことを話しながら、いろいろな種類のお茶を何杯も試飲させてくれたのだった。
主人の背後を見ると、漢詩が書かれた大きな書画が飾ってある。もし僕に漢文の素養があれば、内容を理解できるのにとちょっと思う。素養のない僕には、それは単なる漢字の羅列だった。
2019年11月 人びと 台湾 | |
漢字 コップ 老人 お店 台北 茶 茶葉 |
No
11294
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月24日
更新日
2021年03月18日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III