次々とトラムが廃止になった中で、都電荒川線だけが今でも営業を続けているのが僕の中でちょっとした不思議だった。枝久保達也という鉄道ライターによると、その主な理由は道路の上を走らない「専用軌道」が多かったことが大きいという。確かに飛鳥山付近で道路の上を自動車と一緒に走るものの、都電荒川線はほとんどの区間で専用軌道を走っている。そのため深刻になりつつあった交通渋滞への対策をする必要がなく、生き延びられたのだという。
もし東京都内を今でもトラムが縦横無尽に走っていたらどうだったのだろう。それはそれで観光資源になるのではないかと夢想してしまう。交通渋滞への対策も発想を転換して、自動車を都内に入れないようにしたら、東京が世界最先端のエコな都市になっていたのではないだろうか。
世界には自動車が乗り入れられない、カーフリーの町はすでに存在する。スイスのツェルマットやイタリアのヴェネツィア、モロッコのフェズ旧市街などだ。いずれの町も東京とは比較にならないほど規模が小さいから、人口が1000万を超える東京のような大都市がカーフリーに舵を切ったら、圧倒的な存在感を放つに違いない。それはともかく、普段縁のない人間が、ふらっと都電に乗ると知らない町を旅しているような気分に浸れてオススメです。
2022年4月 町角 東京 | |
バック・ショット カップル 反射 シルエット 駅 トラム 雑司ヶ谷 |
No
12228
撮影年月
2022年2月
投稿日
2022年04月07日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
雑司が谷 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35