ビルが建っているところに必ずやエレベータ・ホールがあって、エレベータのカゴに乗り込むための乗降口の他にボタンやインジゲータが備え付けられている。日本でエレベータなるものがまだ珍しかった時代に作られたもの、例えば高島屋日本橋店のエレベータなど、は大仰しい造作になっていることもあるけれど、大抵のビルにあるエレベータ・ホールはあまり自己主張していない。あくまでも各フロアにあるお店やオフィス、それらで働く人びとがビルの主役でエレベータ自体は補佐役であるためだろう。
言ってみれば地味なイメージなエレベータ・ホールが多い中で、日本橋ににょきっと生えている東京日本橋タワーにあるエレベータ・ホールは力強く主張してくる珍しい存在だ。最初に気が付く点は明るいことの多いエレベータ・ホールが薄暗いこと。照明がすりガラス越しに設置されているからだ。その結果、間接照明で照らされた空間は、色調もあってドラマティックな舞台に仕上がっている。もしここでインディ・ジョーンズのテーマでも流れていたら、何もやり遂げていなくとも何かをやり遂げた主人公のような気分に浸れるに違いない。
2023年1月 人びと 東京 | |
カップル エレベータ 日本橋 シルエット |
No
12435
撮影年月
2022年10月
投稿日
2023年01月26日
更新日
2023年08月09日
撮影場所
日本橋 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF