ファタヒラ広場に向かう道すがらに大勢の商売人がいた。食べ物を売っていたり、土産物を売っていたりしていて、観光地的な盛り上がりを醸し出しているのだけれど、決して過度な演出がなされることはない。みな穏やかな調子で働いていた。カメラを抱えた僕が通りがかっても、しつこく声をかけてくることもない。ジャカルタの路上で商売している人たちはがめつくないようだ。
車道で客待ちしている馬車も飾り付けがされていて観光地的な空気を漂わせているものの、御者は歩道で商売している人びとと同じように僕を見ても特に反応しない。馬にカメラを向けても御者は無反応だった。
それではカメラを向けられた当の馬はどうだったかというと、これまたリアクションらしきものを取ってくれることはなかった。くる日もくる日も人間を乗せて走る毎日に諦観しているのか、人間というものに辟易してきるのか、視線をまっすぐ前に据えている姿は、うまくいかない毎日にじっと耐えているようにも見えた。
2020年5月 動物 インドネシア | |
馬車 馬 ジャカルタ 横顔 |
No
11520
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月09日
更新日
2023年09月05日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF