頻繁に訪れないものの、思い出したように訪れるところがある。東京近郊では鎌倉がその筆頭だ。由比ヶ浜が好きなわけでもなく、鶴岡八幡宮が好きなわけでもないのになぜだか時折訪れてしまう。強力でなくとも、しばらく時間が経つと訪れたくなるような地味な魔力を放っているように思える。都内でいうと恵比寿にある東京都写真美術館がそうだ。企画展が変わる度に訪れような熱心なファンではないけれど、やはり思い出したように赴いてしまう。
東京都写真美術館はその名の通り写真と映像に特化した美術館だ。都内に美術館は数多くあれど、写真・映像に特化しているのは珍しい。この時は森山大道展をやっていた。ありきたりかも知れないけれど、森山大道は好きな写真家のひとり。僕はチケットを買って中へ入っていった。
絵画と違って写真の場合、著名な作家の展示であっても混雑していることはほとんどない。この時も空いていた。ゆっくりゆっくり写真を眺めていくと、アレ・ブレ・ボケの写真の女性が平面から飛び出して語りかけてきているような気がした。
2021年5月 静物 東京 | |
作品 注視 博物館・美術館 恵比寿 |
No
11918
撮影年月
2020年9月
投稿日
2021年05月26日
更新日
2023年08月22日
撮影場所
恵比寿 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
RICOH GR III