ジャカルタの道端にトラクターが停まっていた。男が運転席に座っていて、今まさに発車しようとしていた。トラクターだけにそれほど急な発進はできない。でも、周囲の安全のために、運転席でハンドルを握っていた男は指笛を吹いていた。道の先では子どもたちが遊んでいたのだ。
日本ではあまり指笛を吹く人は多くはない。ましてや人を呼び止めるために指笛を吹くのはどこか不躾と考えられているような気がする。かつて、サッカーの日本代表監督にオランダ人のハンス・オフトが就任した際に練習中に指笛で吹いていたら、選手から不満が上がったのも仕方がない。指笛に対するイメージは日本人と西洋人でかなり異なっているのだ。
通りすがりに若い女性あるいはカップルに対して吹くと好色的な興味を抱いたことを意味する場合もあるのもあまりいいイメージがない一因だと思う。その一方で、サッカー観戦中などに相手チームや審判に対する不満を表すためにサッと吹くことが出来たら格好いいと思うのもまた、事実だ。まあ、僕は指をどれだけ口に入れて息を吐き出しても、うんともすんとも音が鳴らないけれど。
2020年9月 インドネシア 人びと | |
指 ジャカルタ 男性 トラクター |
No
11672
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年09月18日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF