通り抜けのような細い通路に、プラスチックの椅子がひとつ、ぽつんと置かれていた。その椅子に腰をかけた男は、ぐったりと身体を預け、まるで蝉のように壁に張りついていた。目を閉じているのか、空を見ているのか、判断がつかない。
奥にはそれらしい門もあるので、たぶん彼は警備員なのだろう。けれど、「警備する」というよりは「居るだけでいい」という雰囲気が漂っている。インドでは、そういう役割の人によく出くわす。責務よりも存在が尊重される仕事というのがあるのかもしれない。
2012年2月 町角 インド | |
椅子 コルカタ 通路 |
No
6142
撮影年月
2011年6月
投稿日
2012年02月06日
更新日
2025年06月20日
撮影場所
コルカタ / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM