紫色のワンピースをまとった女性が道端の洋品店で働いていた

ヤンゴンのチャイナタウンに近づくとショッピングモールに差し掛かった。中は小さなお店で埋め尽くされている。結構大きなショッピングモールだ。それでも、ここで商売をしようと考える人全員を収容できるほどの売り場面積がないようで、商品はショッピングモールの外にも溢れ出ている。歩道にも多くの商品が陳列されているのだった。

僕が写真を撮ろうと思い立ち止まったのはところは洋品店のようだ。女性ものの洋服が所狭しと並べらている。そして、狭くなった歩道を人びとが行き来していた。商品の前には鮮やかな紫色のワンピースを着た女性が立っているのが見える。おそらくは、このお店の店主だろう。見たところ華僑ではなさそうなので、ここはまだチャイナタウンではないようだ。

残念ながら女性の商品は飛ぶように売れるわけではない。僕が眺めていた間も足を止めて商品を手にとる人は現れなかった。店主の女性はちょっとばかし暇そうだ。おもむろに商品の見え具合を調整しながら、淡々と働いていた。

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