かつての品川宿の辺りを歩いていると、ヒタヒタと夕暮れが近づいてきた。あちらこちらの影が徐々に長くなってきている。そして長くなった影が家の壁に迫っていた。夜の帳が直ぐそこまで降りてきているのを感じた。
しかしながら文明の力というのは恐ろしいもので、日が沈んでも夜の帳が町全体を覆ってしまうことはない。町が暗闇に包まれてしまうことはないのだ。すぐ近くまで夜の帳が来ているのは感じられても、決してその姿を目にすることはない。都市伝説のようだ。東京の都心にいる限り「夜の帳」という言葉を体感することは難しい。
2005年7月 建築 東京 | |
影 品川 壁 |
No
119
撮影年月
2005年6月
投稿日
2005年07月17日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
品川 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V