住宅街に漂うのんびりとした空気に浸かっているのは人間ばかりではなかった。バンコクの路地に生息している猫もやはりのんびりとした空気にどっぷりと浸かっていた。もっとも猫たちは時と場所に関係なく、いつだってのんびりとマイペースで過ごしているのかもしれないけれど。何はともあれ、この玄関先でも二匹の猫が寛いでいた。一匹は地べたに寝そべっていて、もう一匹は体を舐めながらお座りしていた。
ちょうど女の人がシャッターの中に入ろうとしていた。女性は猫にはまったく注意を払っていない。まるで何もいないかのように中へと入っていった。女性にとって、この二匹は空気のような存在なのかもしれないと思うくらい、猫たちはこの場に溶け込んでいた。この場所が猫にとって安心してくつろげる場所なのだろう。猫は我が物顔で寛いでいた。寝そべっていた猫が僕を見詰める表情は、完全によそ者がここで何をしているんだと問いただしている顔だった。
2018年3月 動物 タイ | |
バック・ショット バンコク 猫 入り口 花柄 シャッター |
No
10490
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年03月23日
更新日
2024年03月07日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA