問屋街を歩いていると、人力で荷物を運ぶ光景があちこちに見られる。トラックで問屋街まで運ばれてきた荷物が、最後は人の手で目的地に届けられるのだ。そのため、道には運び屋たちが絶えず行き交い、荷物を載せた台車があちこちに停められている。
写真の男もそのひとりで、台車に乗せた荷物をしっかりと紐でくくりつけている最中だった。台車に載せられた荷物を見ていると、その大きさや形がてんでバラバラのように見えた。これだけ多様な荷を運ぶとなると、人力に頼らざるを得ないのも納得できる。それでも、荷物の大きさや形がある程度標準化されていれば、運びやすさも格段に向上するだろうと思った。
とはいえ、この街での物流は、効率よりも現場の臨機応変さに依存しているのだろう。多種多様な荷物を何とか運びきるこの仕組み自体が、問屋街のダイナミズムを支えているのかもしれない。男の手際の良さを眺めながら、そんなことを考えていた。
2025年1月 インド 人びと | |
重荷 チェック柄のシャツ ムンバイ 運送人 |
No
12752
撮影年月
2024年5月
投稿日
2025年01月03日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF