参列している人たちは微塵も意識していないと思うけれど、本殿前にある回廊に囲まれた空間を神職を先頭に花嫁と新郎が歩いていく参進の儀は明治神宮の見どころのひとつになっている。自動車の走る音も無駄に流れる広告も聞こえてこない境内に烏帽子をかぶって時代錯誤の格好をした人間がいるだけでも興味深いのに、その後ろを着飾った花嫁と花婿が歩いているのだから気にならないわけがない。何回眺めても、新郎新婦が歩いてくるのを見つけるとボーッと見とれてしまう。
この日も多くの結婚式が予定されているようで、明治神宮の社殿前の広場に定期的に新郎新婦が現れていた。でもなんだかいつもと違う。神職でもなく、結婚式の参列者でもない、警備の人間が広場に多くいるのだ。真っ白な手袋をはめて制服に身を包んだ警備の人たちが、新郎新婦がいない時間を見計らって広場の中央に現れると、お互いの距離感を確認しながら敬礼の練習をしている。その様子はまるでマスゲームの練習をしているかのようだった。
2022年11月 人びと 東京 | |
バック・ショット 衛兵・守衛 明治神宮 神社 制服 |
No
12402
撮影年月
2022年7月
投稿日
2022年11月24日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
明治神宮 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85