質素な住宅が密集しているヤンゴン中央駅近くの住宅街の中を小さな川が流れていた。家々の間を曲がりくねりながら伸びている路地とは違って、小川は真っ直ぐに流れている。人工的な感じだ。あるのかどうかは分からないけれど、都市計画らしきものの結果、真っ直ぐに作られているのだろう。水が淀む場所がない川は、小魚などの生物が生き生きと生息するには適していないように見える。ここでは家も家屋も無秩序に作られている。でも、それが人間臭くもあるのだ。そう考えると、真っ直ぐに伸びる小川は、無秩序の中にぽつんと存在する理性のようなものなのかもしれない。理性だけの世界は生き辛い。
小川の脇には小さな雑貨屋があった。店頭にはこれでもかと商品が陳列されていて、お店自体は僕のいるところからは見えなかった。その代りに、お店の横にロンジーを穿いた女性が立っているのが見えた。店の中にいる人と話をしているようだ。しばらくすると、女性は目を細めながら大笑いしていた。
No
11094
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年07月12日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA