チケット売り場で乗船券を買おうとすると、突然係員から国籍を聞かれた。国を跨ぐ交通機関でもあるまいし、こんな場所で国籍を聞かれることは珍しい。ひょっとして何かの罠かもしれないと一瞬警戒したけれど、そんな物騒な話ではなかった。ヤンゴン川を渡るフェリーの船体が日本政府の援助でリニューアルされた関係で、どうやら日本国籍の人は無料でフェリーに乗れるということのようだ。それで、東アジア人の顔をした僕に国籍を尋ねたらしい。僕は警戒をまたたく間に解き、ミャンマー当局の好意をありがたく受け入れることにした。けれど、一体どれだけの日本人がヤンゴンにやってきて、このフェリーに乗ろうとするのだろう。
地元の人で満載になったフェリーはほどなく対岸に着岸した。扉が開くと、乗客たちが一斉に陸地に向けて下船している。桟橋はあっという間に大混雑だ。ほとんどの人は手ぶらのようだけれど、中には大きな荷を抱えている人も見えるし、自転車を押している人の姿も見える。これだけの人びとが利用しているのを眺めていると、日本政府もいい仕事しているではないかと、ちょっと満足に思うのであった。
2018年12月 ミャンマー 人びと | |
人集り ダラ フェリー 乗客 桟橋・橋脚 |
No
10819
撮影年月
2018年9月
投稿日
2018年12月05日
更新日
2024年07月15日
撮影場所
ダラ / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA