果物の王様と言われるドリアンを売る屋台が幾つも並んでいる大通りから脇に逸れると、そこには果物の女王を売る露天商の姿がポツンとあった。女王様は王様よりも、ずっと控えめなようだ。交通量が多くて忙しない通りではなく、少し落ち着いた細い道でさりげなく売られている。
黄色い塀の前に黄色いワゴンを止めて、男が商売をしていた。カメラも向けると、暇を持て余していた男は指を上に伸ばしてポーズを取ってくれた。ワゴンの上にはマンゴスチンが山積みになっている。果物の女王とはこのマンゴスチンのこと。柔らかい果肉、強い甘みとさわやかな酸味で上品な味わいがすることから、マンゴスチンは果物の女王と呼ばれているのだ。
ここジャカルタでは王様も女王様も、どちらも道端で売られている。値段は他の果物よりも高いのかもしれないけれど庶民的な感じで、一見すると王様も女王様も気さくな方であるように見える。でも、実際には強烈な個性を放っていて荒々しい。生ドリアンは強烈な匂いのため、飛行機内に持ち込みできないし、マンゴスチンはミバエの侵入を懸念して輸入を禁止している国も多い。一筋縄ではいかない王様と女王様なのだ。
2020年10月 インドネシア 人びと | |
果物 ジャカルタ 男性 指差し 露天商 黄色 |
No
11699
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年10月15日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF