道端に唐突に現れた毒々しい緑色の液体が入った瓶。まるでメロン味のガムシロップのようだ。ここはジャカルタ、熱帯の国インドネシアの首都だ。暑い。ガムシロップのような液体を見ると、自然とかき氷が売られているのを期待してしまうが、残念。小さな橋の上にて出ていた屋台ではかき氷は売られていない。かき氷はおろか冷たいものさえ売られてはいない。そもそも食べ物を売る屋台ではないのだ。
この屋台は燃料屋だ。小さい瓶に入っている緑色の液体は軽油なのだ。インドではガソリンがペットボトルで売られているのを目にしたことがあるけれど、ここジャカルタでは瓶で軽油を売るのが慣わしのようだ。この写真の屋台以外にも、町を歩いていると瓶で軽油を売る屋台がしばしば目に留まる。
瓶の並べられた屋台の奥には男が椅子に腰掛けていた。髭を伸ばし、タキーヤというイスラム帽をかぶり、新聞を読んでいる。ラフな格好をしている男はとても危険物を扱っているようには見えない。それも緑色の液体をガムシロップと思わせる要因のひとつだと思う。
2020年10月 町角 インドネシア | |
髭 ボトル ジャカルタ 液体 新聞 出店 |
No
11698
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年10月14日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF