運の悪いことにバンコクのチャイナタウンにあるワット・マンコン・カマラワートは工事の真っ最中だったので、僕は一通り境内を歩いて外に出た。参拝できるようにはなっていたとはいえ、足場が組まれていたりして忙しない境内はぼんやりと時間を過ごすのに向いていない。僕は寺院の前を通るラーマ4世通りへ出た。
ラーマ4世通りを歩き出すと、すぐに道路脇に一台のトラックが停まっていた。荷台に女性が立っていて、横には葡萄が詰められた箱が山積みになっている。女性は葡萄を販売していた。タイは東南アジアにある南国だ。町のいたるところで果物が売られている。
しかし葡萄が売られているのは珍しい。マンゴーやグァバ、ドラゴンフルーツなどに比べて葡萄の影は薄い。僕だって、南国にいるからには日本でも珍しくない葡萄よりも、日本では希少なマンゴーやドラゴンフルーツを食べたい。山積みの葡萄を見ても僕の食指は動かなかった。僕はいそいそとこの場を後にした。
2020年1月 人びと タイ | |
バンコク 葡萄 荷台 |
No
11362
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年01月17日
更新日
2023年09月14日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
スナップ写真
カメラ
RICOH GR III