手をつないだカップルがタウッチャン戦没者墓地を歩いていた

タウッチャン戦没者墓地の中を手を繋いで歩くカップル — タウッチャン戦没者墓地を歩くカップル

ビルマの古都であるバゴーを訪れることにして、タクシーに乗り込んだ。タクシーはピイーロードを北上していく。バゴーまでは一時間位のドライブだ。でも、走り出してほどなくしてタクシーは道端に停車した。まだヤンゴンの郊外だ。なんで停車したのか訝しく思っていると、タクシーの運転手が言う。バゴーに行く前にここも訪れた方がいい場所だと。タクシーが停まったのはタウッチャン戦没者墓地の前だった。

タウッチャン戦没者墓地は第二次世界大戦で戦士した兵士を埋葬しているところだ。つまり、ここに埋葬されている人のほとんどは日本軍との戦闘で命を失った人ということになる。運転手がそこまで意識していたのかどうかは分からない。でも、かつての対戦国からやって来た僕としてはちょっと居心地が悪いのは事実だ。

墓地の中へ入っていく。中は公園のようになっていて、地元の人たちがのんびりと散歩している。戦争の悲惨さを思い起こさせるものは何もなく、ただ墓地が広がっている。長閑な雰囲気が漂う中を、若いカップルが手を繋いでのんびりと歩いていた。

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