日が沈んだ後も美観地区を歩いていた。地区の端っこにやってくると、真っ直ぐなトンネルがあった。中を覗いても車も走っていないし、人の姿も見当たらない。誰も中を通っていなかった。真っ直ぐに伸びた向こうには出口が小さく見える。
出口に向かって道が伸びていて、遠近法の消失点のようだった。向こうに見えるトンネルを出ると、そこには別世界が待っているのかもしれない。僕は誰かが向こうからやってくるのを待った。でも、待てど暮らせど誰も来ない。どうやら一度訪れたら、離れたくなりたくないような場所があるに違いない。
2007年11月 町角 岡山 | |
倉敷 トンネル |
No
1181
撮影年月
2007年9月
投稿日
2007年11月03日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
倉敷 / 岡山
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR DIGITAL