女の子とふたりの男がバイクに三人乗りしていた

運河は陸上の道路と違って渋滞とは無縁で、セーンセープ運河を走る水上バスは快調に進んでいく。プラトゥナーム桟橋から乗り込んだ僕は終点であるファンファ桟橋まで乗っていた。時間にするとどれくらいだろう。あっという間に着いたような気がする。それに料金も安い。プラトゥナーム桟橋からファンファ桟橋までの乗って僅か11バーツだ。日本にすると40円弱しかしない。中でも一番良かったことは、料金がちゃんと決まっていることかもしれない。乗り込んだ後に、揺れる水上バスの中で車掌と値段の交渉をする必要がないのだ。

水上バスを下りた僕はホテルへ向かって歩き出す。ホテルまでは10分そこそこの距離だ。陸上の道はやはり混んでいる。多くのバイクや自動車が走っていて渋滞している。信号待ちをしていると、目の前に一台のバイクが止まった。女の子の他に二人の男が乗っている。三人乗りをしていたのだった。最後尾に乗っていた男は僕に気がついて、驚いたような顔で僕のことを見ていた。

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