どうやら僕は市場の中で目立つ存在のようで、歩いていると視線を感じることもしばしばだ。確かに市場の中をウロウロしている外国人旅行者は僕以外にはいない。買い物をする訳でもないのに歩き回っている人はいないのだ。ここにいる人たちは商売している人か買い物に訪れた人ばかりなのだった。
並べられている商品を眺めながら歩いていると、僕に気がついた人は僕のことをじっと見始める。かといって、僕に話しかけてくる訳ではない。遠巻きに見ているだけだ。このような時に人が取る行動は国によってかなり違う。もし、僕がミャンマーの隣国のバングラデシュを旅していたら、瞬く間に地元の人に取り囲まれてしまうだろう。そして、口々に話しかけられるに違いない。それとは対象的にミャンマーの人は好奇心を露わにはしないのだ。
写真の若い男は慎み深い人が多いミャンマー人の例外だった。好奇心を剥き出しにして僕に近寄ってきた男は、煙草をプカプカとふかしながら僕のことをまじまじと眺めていた。
No
11010
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年05月13日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA