住宅街の中を彷徨っていた。ガイドブックに記載されている地図は最早役に立たない。細かな路地が張り巡らされている住宅街は、地図にきちんと記載なんてされていないのだ。見知らぬ町を当て所なく進んでいく。自分が居場所はおろか、どちらに向かっているのかさえ定かではない。でも、探検しているような気分に浸れて、そんな状況は嫌いではない。
そうこうしているうちに、老婆が道端の日陰に腰を下ろしているのが目に入ってきた。親指を口に当て、難しい顔をしていたその人は何か難しいことを考えているに違いない。鋭い目付きでどこか遠くを眺めていた。僕のことなんて眼中には無いようだった。
2008年6月 人びと スリランカ | |
コロンボ 指 老婆 |
No
1724
撮影年月
2008年3月
投稿日
2008年06月09日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
コロンボ / スリランカ
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM