プラットホームに長距離列車が停まっていた。出発時間を伝えるアナウンスのようなものは一切なく、列車も乗り込んだ乗客も静かに出発する時を待っていた。車両の窓という窓は全て開いていて、中に座っている乗客の姿がプラットホームからよく見えた。僕はのんびりと発車時間を待っている人びとを眺めながらプラットホームを歩いていた。
そのうち写真の車窓のところにやって来た。窓辺の座席に家族連れが腰を下ろしていた。大人たちは落ち着いた雰囲気で列車が動き出すのを待っているのに対して、子どもはそうは行かない。興奮する気持ちを抑え切れないようだ。ひょっとしたら、どこか遠くへ旅をするのは幼い男の子にとって初めてなのかもしれない。未知なる場所への期待で自然と胸が高まっているようだ。自分の知らない土地へ向かうというのは楽しい。ワクワクしている男の子にカメラを向けると、その期待を隠すことなく心をときめかした顔を僕に見せてくれた。
2019年7月 ミャンマー 人びと | |
車窓 チェック柄のシャツ 家族 笑顔 タナカ ヤンゴン |
No
11116
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年07月27日
更新日
2023年11月21日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA