住宅街を歩き終え、僕はちょっと休むために小さな食堂へと入ったのだった。中は地元の男たちで賑わっている。でも、ほとんどの人は突然現れた外国人旅行者には何事もなかったかのように見向きもしない。見慣れぬ人間が店に入って来たことさえ気がついていないのかもしれない。これはいい傾向だ。僕は思う存分地元の雰囲気の中に紛れ込むことが出来る。注目を浴びて客人扱いされるのもいいけれど、このように他の地元の人と同じようにぞんざいに扱われるのも悪くない。僕は飲み物を頼んで、ひっそりと飲んでいた。
そのような状況の中で、ひとりの男の子だけが僕の存在に気がついて興味を持ってしまった。好奇心を抑えきれなくなった男の子は僕の直ぐ側の椅子に移動してきて、僕につぶらな瞳を向け始める。タナカが塗られた顔には好奇心がありありと浮かんでいる。何かリアクションを求められたような気がした僕は、おもむろにカメラを構えて、可愛らしい笑顔を見せてくれている男の子にレンズを向けたのだった。
2019年3月 ミャンマー 人びと | |
男の子 チェック柄のシャツ 好奇心 笑顔 ヤンゴン |
No
10937
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年03月17日
更新日
2024年01月18日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA