エラワン廟の奉納舞踏

エラワン廟の奉納の舞踏
タイのバンコクにるエラワン廟で撮影 オザワテツ

二人の女性がお祈りしていて、その背後では着飾った女性たちが奉納の舞踏を舞っていた

バンコクにあるエラワン廟は小さいながら地元の人にかなり人気がある。早朝にやって来ても、日が暮れてやって来ても、いつ来ても黄金のブラフマー像の周りに参拝客の姿が見えるのだ。

ほとんどの参拝客は境内で売られている花とロウソクを買って、像の周囲に設けられた祭壇に奉納していた。祭壇はすぐに奉納物でいっぱいになってしまい、係の人がこまめに山積みになった奉納物を整理している。

中には花とロウソクを奉納するだけでは満足できない参拝客もいるようで、ここでは舞を奉納することも可能だ。境内の端には屋根のついた場所があって、伝統的な衣装に身を包んだ女性が待機している。そして、希望者が現れたらこの女性たちが奉納のダンスを舞ってくれるようになっているのだ。

境内をダラダラしているうちに、その場所にきちんとした身なりの女性が現れた。並んで正座すると二人は合掌している。すると、ふたりの後ろでは伝統的な衣装をまとった女性は舞踏を踊りだしたのだった。

奉納を受ける側のブラフマーにしても、花とロウソクだけを受け取るよりも美しい女性が踊ってくれた方が嬉しいかもしれない。

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ブラフマーとは?

ブラフマーはヒンドゥー教の神の1柱、創造神でありトリムルティ(最高神の3つの様相)の1つに数えられる。4つの顔を持ち、それぞれの顔は四方を向いているとされる。ブラフマーはスワヤンブー(Svayambhū 自ら産まれる者)や、バーギーシャ(Vāgīśa、言葉の王)という名でも知られ、4つの口のそれぞれから4つのヴェーダを紡いだとされている。ブラフマーは時にリグ・ヴェーダに語られる創造神であるプラジャーパティと同一視され(リグ・ヴェーダの神々)、またカーマや宇宙の卵であるヒラニヤ・ガルバとの関連が指摘されることもある。ブラフマーはヴェーダ後の時代になってヒンドゥー叙事詩やプラーナ文献の神話の中で存在感を増した。叙事詩の中で彼はプルシャの性格を引き継いでいるとされることもある。ヴィシュヌ、シヴァとともにトリムルティの一角を担うが、古代の文献ではブラフマーの含まれない3柱を最高神の3人組に数えている。

エラワン廟の縁起

バンコクの人びとにとても人気のあるエラワン廟は、それほど歴史のあるものではない。建立は1950年代だ。

グランド・ハイアットの前身であるエラワン・ホテルの建設中に、現場作業員が負傷したり、ホテルの内装に用いる大理石を運んでいた船が沈没したりと事故が相次いだそうだ。そのため、バラモンに相談したところ、インドラ神の乗り物であるエラワンが乗る人を求めているのが原因ということになった。ホテルの名称でもあったエラワンとはヒンドゥー教の神話に出てくるインドラ神を乗せる象の名前だ。なのに誰も乗らないから怒って災いを引き起こしているのだという。

そのようなご神託を受け、ホテルは敷地の一角にエラワンに乗るブラウマーを祀ることにしたのだった。その後、一切事故は起きなかったというから、話は出来すぎてる感じがするけれど、エラワン・ホテルが廃業し、グランド・ハイアットに変わった今でも人びとの信仰を集めているのは本当だ。

バンコクにあるエラワン廟ってどこ?

PHOTO DATA

No

11495

撮影年月

2019年9月

投稿日

2020年04月20日

撮影場所

バンコク / タイ

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

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