東京の銀座で撮影。
銀座通りは賑わっていた。大勢の人がショッピングをしにここを訪れているのだ。ご多分に漏れず、中国からの旅行者と思われる人たちも大勢見える。その中に、明らかに買い物にやって来た訳ではない男が歩いていた。袈裟を纏った托鉢僧が歩いていたのだった。右手には鈴を持っていて、左手には托鉢の鉢を抱えている。編笠を被っていて、顔は見えないけれどお経でも唱えているのかもしれない。
袈裟を纏った姿はとても目立つのだけれど、銀座の真中で立つ初する僧侶に関心を払う人はほとんどいなかった。男の子も不思議そうな目で僧侶を見詰めながら通り過ぎていった。