大勢の人が駅前の広場を歩いていた。暖かい太陽の光が降り注いでいて、歩いている人たちはみな自分の影を地面に引き連れていた。広場の片隅に立って、僕は地面を蠢いている影たちの動向を窺っていたのだった。
地面を這いつくばって動いている影たちには個性を失ってしまっているようだ。よく見れば、男性の影だとか女性の影だとかはわかるけれど、一見したところどれもこれも同じように見える。ひょっとしたら、影の世界は格差のない平等な社会なのかもしれない。
2016年6月 町角 東京 | |
影 シルエット 有楽町 |
No
9779
撮影年月
2016年3月
投稿日
2016年06月17日
更新日
2023年10月03日
撮影場所
有楽町 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SIGMA DP2 MERRILL