有楽町のJR線路下に伸びる細い路地を進んでいた。ここは有楽町産直横丁という商業施設だ。一見すると、細い路地に様々な飲み屋が自然発生的に軒を連ねた結果、渋い飲み屋街を形成しているようにも思える。しかしそのように思ったら、施設をプロデュースした人間の思うつぼだ。ここは浜倉的商店製作所という会社がプロデュースした、意図的に昭和の商店街を再現した商業施設なのだ。
意図的に古臭い雰囲気を演出していると聞いてしまうと興醒めしてしまう。実際のところ、意図的に作り出された雰囲気と自然発生的に生じた雰囲気の違いはよくわからないのにだ。おそらく演出されているのを知ってしまうと、どこかの知らないおじさんに「こういうのが好きなんでしょう?」と訳知り顔で言われているような気がしてしまうからだろう。
お店に挟まれた横丁を進んでいくと、外に通じる薄暗い通路があった。通路の先の明るい道をカップルが歩いていた。手前の壁には映画のポスターが乱雑に貼られていた。ポスターが貼られている壁の乱雑さは横丁と違って本物のような気がした。
2021年8月 町角 東京 | |
カップル 通路 ポスター 有楽町 |
No
12001
撮影年月
2021年2月
投稿日
2021年08月17日
更新日
2023年08月18日
撮影場所
有楽町 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III