目白通りを歩いていると、小さな本屋に行き当たった。チェーン店ではなく、町の中にひっそりと佇む昔ながらの個人経営の本屋だ。この時代に本屋を営むのは容易なことではない。多くの人が雑誌も書籍もインターネットを通じて購入する昨今、こうした町の本屋は次第に姿を消してしまうだろう。本好きの僕にとっては少し寂しい現実だ。それだけに、こんな小さな本屋が健気に頑張っているのを見ると、嬉しくなるし、つい応援したくなってしまう。
店頭には週刊文春がずらりと並べられていた。どれもこれも古びた週刊文春だ。値段は50円。それがいつ発行されたものなのか、興味を引かれて近づいてみる。すると、びっしりと並べられた週刊文春の題字が、何かを語りかけるように、あるいは僕に迫ってくるように感じられた。時間に取り残されたようなその光景には、どこか奇妙な味わいがあった。
2017年7月 静物 東京 | |
本屋 漢字 雑誌 目白台 |
No
10208
撮影年月
2016年12月
投稿日
2017年07月11日
更新日
2024年11月24日
撮影場所
目白台 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA