歩行者用の信号が青に変わると、道の反対側で信号を待っていた人びとが一斉に横断歩道を渡り始めた。僕のいる方に向かって、無言で白線の上を歩いてくる。迫ってくる脚たちはなんだか壁のような威圧感があった。
歩行者はみな手に何かしらを持って歩いている。手ぶらで歩いている人は誰もいなかった。先頭を歩く男は両手にビニール袋を持っている。見る見るうちに脚の壁は僕に近付いてくる。ぶつかる、そう思ったその瞬間、人びとは何事も無かったかのように僕の横を擦れ違っていった。
2007年11月 町角 東京 | |
交差点 足 脚 ライン 上野 |
No
1207
撮影年月
2007年10月
投稿日
2007年11月16日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
上野 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR DIGITAL