歩道の脇に置かれたテーブルの上には万力が備え付けられていた。男は万力で鍵を挟むと、手にしたハンマーで形を整え始めた。男は鍵職人だった。鍵の形を整えるなんて、細かい作業に違いない。
男は指先に神経を集中して、トントンとリズムカルに叩いている。仕事に集中している男は僕には一瞥もくれることもなく、叩き続けている。失敗したら、その鍵はいかなる扉も開けられなくなってしまう。扉を開けられない鍵というのはちょっとミステリアスで面白いと思うのだけれど、実用的では全くなくなってしまう。
2018年1月 人びと タイ | |
バンコク 職人 眼鏡 ハンマー 鍵 口髭 腕時計 |
No
10413
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年01月15日
更新日
2024年04月04日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA