渋谷で開かれていたソール・ライター展は思っていたよりも混んでいた。オシャレなソール・ライターの作品を見たいと欲する人は多い。大胆な構図で切り取られた社会はどこか他人事で、写真に写ったものや人の意味を深堀りさせようとはしてこない。それがクールでオシャレに見えるのだろう。お節介な親戚のおばさんのように、ああだこうだと世話を焼いてくることもなく、写真そのものを楽しめるような気がする。
進んでいくと、そのうち大きなライトボックスが並んでいるところにやってきた。無造作にポジフィルムのマウントがいくつも置かれている。クリーニングされているのだろうけれど、それにしてもキレイなフィルムだ。被写体のファッションから想像するに、50年くらい前に撮られた写真だろう。アップにしたら劣化しているのが分かるのかも知れないが、ライトボックスの上で鮮やかに発色しているポジフィルムは幾星霜を経ていることを微塵も感じさせない。ポジフィルムの底力を見た気がした。翻って、デジタルで撮られた写真は半世紀後にどうなっているのだろう。
2024年3月 町角 東京 | |
携帯電話 手 渋谷 |
No
12575
撮影年月
2023年7月
投稿日
2024年03月27日
撮影場所
渋谷 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
IPHONE 14 PRO