台北にある中正紀念堂の中には大きな空間が広がっていた。天井は高く、一番奥には巨大な蒋介石の像が椅子に鎮座している。そして、すぐ横には衛兵が立っていた。金属のヘルメットを被って、銃剣を手にしている。
なぜ衛兵がここに必要なのだろう。この中正紀念堂の中にあるのは国家機密でも重要人物でもなく、単なる像だ。守っているとしたら、国民党の共産党に対するプライドなのかもしれない。いずれにしても、衛兵はピクリとも動かない。僕が近づいて行っても知らん顔で動く素振りは全く見せない。その様子はまるで、スタチューと呼ばれる大道芸をしている人のようだった。じっと同じ姿勢を保ったままの衛兵は今すぐにでも優れた大道芸人になれるに違いない。
2007年2月 人びと 台湾 | |
衛兵・守衛 銃 お堂・ホール ヘルメット 像 台北 |
No
711
撮影年月
2007年1月
投稿日
2007年02月03日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
スナップ写真
カメラ
RICOH GR DIGITAL