路地の奥で、水牛がじっとこちらを見ていた。角の立派な茶色い一頭と、黒々とした艶のある体躯をした一頭。どちらも壁に描かれたカラフルなペイントと奇妙に調和していて、まるでインドという舞台のために用意されたセットのようだった。
ここはムンバイの裏通り。乾いた土と、そこかしこに転がる瓦礫、そして壁に飛び散った泥が、都市の喧騒とは少し違った、土着の時間を刻んでいるように感じられる。だがその中で、動かずに立つ水牛たちは、どこか哲学的な静けさを帯びていた。
2025年6月 動物 インド | |
路地 水牛 ムンバイ |
No
12856
撮影年月
2024年5月
投稿日
2025年06月19日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF